モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

「天引き」やめれば、個人は自立できる

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出口治明さんのおっしゃるとおりだと思いますが、もっと言いいたい。所得税社会保険を、勤め先が肩代わりする、すなわち「天引き」するしくみを廃止すべきです。


曲がりなりにも経営者をやってみたわかったのは、「天引き」制度は、授業員に税や社会保険に目を向けさせず、転職や副業を面倒にしている、ということです。

そして、税や社会保険の徴収は、本来行政がやることなのに、なんで企業が無償、すなわち、「タダ働き」で肩代わりし、しかも、徴収が遅れると怒られるのか、という素朴な疑問を持ちました。


個人で確定申告することを標準にすれば(米国などはそうですよね)、税や社会保険のことを真面目に考えるようになるし、転職や副業、起業の壁も低くなる。

企業にとっても、本来行政がやるべきことを無償で手伝う「ただ働き」がなくなるから、特にスタートアップのような小さな企業には、事務業務の負担が減る効果は大きい。

個人が経済的に自立するとは、雇用されながら給料を上げてもらうことではなく、経済のすべてのしくみを、現在の組織前提のものから、個人単位に変えることだと思います。


「自助が大事だ」というのなら、また、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を進めるより前に、それらを妨げている「個人の自立を妨げているしくみ」を一掃することが先決です。