モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

80億総マウント社会を乗り切るマウントフルネス〜「人生が整うマウンティング大全」by マウンティングポリス

これまで「マウンティング」という言葉を度々耳にしてきたのだが、実はマウンンティングとは何か、よくわからなかった。

そんな中、先日たまたま聴いていたポッドキャスト(「好書好日」)で紹介されたのがこの本、「人生が整うマウンティング大全〜 MOUNTFULLNESS」。

筆者のマウンティングポリス氏は、「3万以上の事例を収集・分析してきたマウンティング研究家」であり、この本は「80億総マウント社会を乗り切るためのナレッジを集大成」したものだそう。

何だそれは?と思いつつ、まんまと興味を惹かれてしまって、即Amazonで購入し、読んでみた。

その結果、何がマウンティングなのかが‥‥ますますわからなくなったのである。


本の前半は「マウンティング図鑑」と題して様々なマウンティングを紹介しており、最初はニヤニヤしながら「そうだよなー」と心のなかで同意しながら読んでいたが、あまりの事例に「こりゃ、何を言ってもマウンティングだな」と打ちのめされる。この時代を生きる私たちは、マウンティングから逃れられないのだ、と絶望感に襲われた。

そんな読者の心の動きを見透かしてか、後半は、マウンティングを自身の人生の味方につける「マウントフルネス」をいかに実現するか、という希望を語りはじめる。

想像の中とはいえ、膨大なマウンティング事例にただ途方にくれていた僕は、筆者に導かれるままマウントフルネスの世界に踏み込んでいく。「マウンティングを制するものは人生を制する」というのが筆者の主張に、すがるように…。


結局、「何がマウンティングか」はいまだにわからない。しかし、人生において何が大事なのか、という結論はいたってまともで納得できるものだった。

これからの人生で様々な「マウンティング」に出会っても、冷静に対処できるかもしれない、という自信が芽生えた気がする。もっと言えば、これからどんなマウンティングに出会えるか楽しみにしている自分がいる。大げさに言えば、人生という旅の中で、見える風景が変わったのかもしれない。


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下に、本の中からいくつかキーワードを抜粋した。ピンときた人には、ぜひお勧めしたい本だ。というより、そんなあなたは、僕が勧めるより先に、自発的に読み始めるだろうが。



「ニューヨークマウント」「空港マウント」「名門校出身マウント」「古典愛読マウント」「アート愛好家マウント」「俗世解脱マウント」「質素マウント」「地方移住マウント」「自民党呼び出しマウント」「著名人と知り合いマウント」「感謝マウンティング」「謙遜マウンティング」「『マウントさせてあげる』が超一流の処世術」「ビジネスの成功は『マウンティングエクスペリエンス(MX)」「『マウント消費』活性化による経済成長」「マウント暗唱例文」「独自のマウンティングポジションを確立する」
(‥書くだけでお腹いっぱい笑。)