モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「中国近代史を読む」浅田次郎

www.audible.co.jp今朝、「オーディブル通勤」で聴いたのが、浅田次郎さんの「中国近代史を読む」という講演。文藝春秋の文化講演会シリーズのひとつで、1998年の録音だ。タイトルはやや堅苦しいが、浅田さんの明るい語りで、肩肘張らずに聴くことができる。…

「勝手気まま」を取り戻せ!

www.msn.com 京都精華大学・サコ学長のオピニオン。全面的に同意する。 人間って本来、何も束縛がなければ、勝手気ままに行動する「個性的」な存在のはず。しかし、みんながバラバラだと社会がうまくいかないから、共通の知識やルールを学ぶ場所として学校が…

音楽が街を創り、街が音楽を育てる:「渋谷音楽図鑑」

www.ohtabooks.com 「渋谷音楽図鑑」を一気に読んだ。期待以上に面白い本だった。 著者のひとりで、この本の首謀者?である牧村憲一氏は、渋谷を拠点に、50年以上にわたって音楽業界に携わってきた人である。牧村氏自ら目撃してきた、渋谷の音楽カルチャーの…

ユーモアの中の矜持:「私の歩いてきた道」逸見政孝

www.audible.co.jp 毎日、続けている「オーディブル通勤」。朝夕の徒歩通勤が、これまで知らなかったこと、あらためて考え直すことであふれる、充実した時間になっている。とは言うものの、いくら素晴らしい講演でも、毎日だとこちらの集中力が切れて、すべ…

あらゆるものごとは重層的である:「初夏の対談」遠藤周作

www.audible.co.jp 「私は講演があまり上手ではありません」 つぶやくように話し始める、遠藤周作氏。登壇者とは思えない話しぶりは、謙遜というより「やる気の無さ」を感じてしまう。しかし、この「やる気の無さ感」は、人間のさまざまな面を見てきた小説家…

音楽が生まれる場所 柳瀬博一のリベラルアーツ入門・牧村憲一

www.audible.co.jp 以前書いたとおり、毎朝・毎夕の「オーディブル通勤」では、対談や講演が一番おもしろい。話し言葉なので聞き取りやすいし、だいたい1時間程度なので、情報の密度が濃いのだ。歩きながら脳を刺激するには、最高のコンテンツだ。 対談のお…

知への欲求とぶれない姿勢:城山三郎「人間的魅力について」

www.audible.co.jp 実在する人物を主人公にした経済小説・歴史小説を多数著した城山三郎が、人間の魅力について語った講演。 ==========「真珠王」と呼ばれる御木本幸吉。真珠の養殖とブランド化に成功し、後年は豪華な生活をした時期もあるが、もともとは三…

ちいさな「不正」を許す社会

Facebookで、ある研究者の方がこんな投稿をされていた。 日本の研究者は,学会参加費を科研費等で請求するにあたって,研究者は昼飯付きランチオンセッションの有無を調べその分を食糧費から差し引き,事務はこれが適正になされていることを三重くらいに確認…

江藤淳「菊池寛と芥川賞」

www.audible.co.jp 江藤淳「菊池寛と芥川賞」。菊池寛の「弟子」であった小林秀雄の、そのまた弟子であった江藤淳氏が語る、菊池寛。1987年10月の菊池寛生誕百周年記念講演会での録音。———————日本人なら知らない人はいない、直木賞・芥川賞。この偉大な文学…

熱意と厳しさと寛容:松下幸之助「私の自叙伝」

www.amazon.co.jp 今朝の「オーディブル聴講」の講師は、松下幸之助。「私の自叙伝」と題した、ひとり語りで、オリジナルは昭和37年のNHKのラジオ番組だそうだ。 録音は松下幸之助が松下電器の社長を退任した翌年で、少し自由になった立場で、自分が事業をは…

僕が「オーディブル通勤」を始めたわけ

少し前、自転車を盗られた。毎日、自宅からオフィスまで、約4kmの距離を自転車で通勤していた。その日は昼から雨になって、帰宅の頃になっても降り続けていたので、朝乗ってきた自転車をおいて電車で帰ることにした。翌朝、再び電車で仕事場に来てみると、昨…