モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

都合よく「真実」を作り出す「知識人」

一般論として書きますが、これまでデータの可視化、という仕事をしてきて発見したのは、データはどんなふうにも見せられる、ということです。言うならば、データを可視化するとは、データという役者を使った演出。人為的な作業です。 だからといって、データ…

消費税は問題の多い税制だ

僕は、消費税は廃止すべきだと思います。あるいは少なくとも消費税徴収のシステムを変えるべきだと考えます。 その理由は、巷で言われる格差の是正や経済を良くするためだけでなく、今の消費税は税制として色々と問題があるからです。 その一つがこの消費税…

「超下請け社会」からの脱却

USBメモリ紛失事件に端を発して、巷では大企業の中抜きや何層にもわたる下請け問題が今さらながらにクローズアップされていますが、いやいや、そんなこと、みんなとっくに知っていたでしよう?と言いたくなります。そもそも政府トップ自らが「トリクルダウン…

「国民総自衛官制」の提言

安全保障と経済対策を両立する、素晴らしい政策を思いつきました。 話題になっている防衛費ですが、GDP比2%なんてみみっちいので、一挙にGDPの20%にします。30%でもいいです。これなら与党も大喜びでしょう。 その上で、高齢者から幼児まで国民全員を自衛隊…

防衛費倍増(GDP比2%)のまやかし

今朝の日曜報道PRIMEを見て大変驚きました。防衛費をGDP比2%に増額することに、国民の90%が賛成している、という調査結果が示されたからです。 心理学で「恐怖管理理論」というのがあります。 人間は、自分がいつかは死ぬ運命にあると意識すると、あらゆる誘…

ひろゆき氏と「自由」

少し前に4chanが話題になってて、そういえば彼の本は読んだことなかったな、と思って読んでみた。彼の基本思想は「自由」を最優先の価値と考えることにあると思う。そう捉えれば、彼の意見はけっして突拍子もないことではなく、逆にいたってまともなことを言…

緩い坂の思い出

学生の頃、帰省した実家から下宿に戻る時、いつも祖母と母親が見送ってくれた。家の前の緩い坂の先で僕の姿が見えなくなるまで手を振って。僕は、恥ずかしいから見送ってくれなくていいのにと思いながら、少し嬉しかった。 今はもう見送ってくれる人はいない…

ボーイング737MAXの事故に思う資本主義の退廃

https://omny.fm/shows/asahi/695?in_playlist=asahi%21podcast 徒歩通勤、最近のお気に入りは朝日新聞ポッドキャストだ。記者の取材裏話が面白い。新聞やウェブの記事が「よそ行き」なのに対して、ポッドキャストで話す記者はみんなくだけた感じで、なかな…

ボサノヴァな奴

ふと「ボサノヴァ」ってどういう意味なんだろう?と思って調べたら、ボサは隆起、ノヴァは新しい、で、「ボサノヴァ」は「新しい傾向」「新しい感覚」と言う意味なんだそう。 ところで日本語に「ボサッと」という言葉がある。大概は批判的な意味で、「ボサ…

ほめるスキル

Disciplineは日本語で「しつけ」と訳されるが、英語の”Discipline"には、「望む目的のために、自分の気の進まないことを実行する能力」というニュアンスがあるようだ。人間、楽しいこととだけやっているのでは得られないものもある。時には自分にとって辛い…

私の敵(茨木のり子「敵について」)

オーディブルで茨木のり子の詩の朗読を聞いている。詩集の選者は谷川俊太郎さん。鋭角な言葉。その根元を支える静かで強い意志。僕はまだ茨木さんのいる場所まで到達していないけど、かろうじて霞の先にたたずむ茨木さんのシルエットが見える。彼女は無言で…

人はすべてメタバースを持っている

「世の中」は、唯一無二の物理的存在ではなく、一人一人の心(意識)の中にある多様な存在なんだね。 人は五感を通じて外部世界の情報を取得し、脳の中に内部世界を築き上げる。人間が意識できるのは内部世界だけで、外部世界を直接知る術はない。 その人の…

「魔太郎がくる!」は弱いものの分身であり、味方なのです

藤子不二雄Aさんが亡くなられて、追悼の気持ちを込めて読み返したのが「魔太郎がくる!」。これはまったく真面目な話なんですが、僕は「魔太郎がくる!」を、今の子どもたちに読んでほしい、とずっと思ってきました。なぜなら「魔太郎がくる!」は、いじめら…

「魔太郎が来る」は今こそ読まれるべき漫画

子供の頃は「怪物くん」「魔太郎が来る」「プロゴルファー猿」、大人になってからは「笑うせぇるすまん」。藤子不二雄Aさん、すなわち、安孫子素雄さんの漫画には大きな影響を受けた。当時は、相方の藤本弘さんと二人のペンネーム「藤子不二雄」だったから、…

円谷プロが教えてくれたこと

togetter.com 少し前、ウルトラQとウルトラマンとウルトラセブンのブルーレイ・ボックスセットを買った。それくらい、「大の大人」になった今でも、円谷の作品が好きだ。でもそれは、単なるノスタルジーではない。作品そのものというより、作品を作った人た…

小さいことはいいことだ

今、永江朗氏の「小さな出版社のつくり方」を読んでいる。出版不況と言われる中、規模は小さいが個性的なアプローチで新しい「出版」を実現しようとしている小さな出版社を取材したものだ。この本を読み始めたのは、最近聞いているポッドキャスト「好書好日…

「起業家」という言葉への違和感

blog.btrax.comずっと違和感がある言葉のひとつに「起業家」というのがある。 僕はずっと、世の中の人々の多くが「フリーエージェント」=個人で仕事をする人たち、になることを夢見ているから、本来「起業」については肯定的ははずだ。でも、「起業家」とい…

市民にとって戦争には「負け」しかない

ウクライナとロシアの軍事衝突が始まって1ヶ月以上がたった。この出来事を「侵攻」というべきか「侵略」というべきか、あるいは「戦争」というべきか、などという言葉の問題はどうでもいい。とにかく、メディアは日々変わりゆくウクライナの状況を、ほぼリ…

「プライスレスな価値」を守ること

president.jp 以前、あるクレジットカード会社が、「プライスレス」をキーワードにしたテレビコマーシャルをやっていた。蛇足だと思うが、「プライスレス」というのは、もちろん「無料」という意味ではない。「値段がつけられない(ような価値)」という意味…

見える世界で思考は変わる

「他の人に見えている色は、自分が見ている色と同じなのだろうか?」そんな疑問を、誰しも一度は持ったことがありますよね。仕事で映像に関わるようになって、たまに「この人は絶対自分と違う色を見ている」と思うことがあります。「ここ赤みが強すぎない?…

上に立つ者には徳がなければいけない:論語と算盤

honto.jp 聴いて思うのは、人の考えることも人の問題も、百年前も今も同じだな、ということ。つまり、今でも示唆に飛んだ本。官でも民でも、上に立つ者には徳がなければいけない、とますます思う。明治の時代は、たとえば実況界のトップに渋沢のような人がい…

メタバースという平等

「メタバース」のようなバーチャルワールドの意味があるとすれば、それは、外見や肩書きや属性に惑わされずに生きていくことができる世界ができる、ということかもしれない。 外見や肩書きや属性を自由に選択できる世界では、そういうものの魅力や意味がなく…

「映画『ジョーカー』の地上波放送禁止」に感じたこと

映画「ジョーカー」の地上波放送禁止する、というニュースを見た時、直感的に、それはおかしくないか、と思った。しかし、その時は、うまく言葉にできなかった。今もできない。でも、この違和感を忘れてしまわないよう、何か書いておきたいと思う。 その違和…

スタートアップの目的は資金調達じゃないでしょ

https://blog.btrax.com/jp/fund-raising/ 以前、どうすればスタートアップが育つか、という主旨の会議で、「巷ではよく《〇〇社が○億円資金調達に成功!》みたいな記事があるけど、なんの意味もない。自分らで必要な資金を準備できないから、よく知らない人…

日本は50年前の方が進んだ国だった

syowa-kayo.net 1970年の大坂万博は、万博史上もっとも多くの新興独立諸国を受け入れた万博だった。非西洋で初めての万博だったからこそ、フラットな世界を実現できた。 そんなことを以前、万博学の先生から聞いた。 1960年代に一世を風靡した漫画・アニメ、…

企業中心主義から脱却せよ

これまでの日本の政治(つまりは自民党の政治)は、要するに「企業中心主義」であり、「企業社会主義」だと思う。たくさんの補助金、助成金を企業にばら撒き、企業もそれをあてにして経営している。 しかし、たとえば、新商品の開発を支援する補助金・助成金…

面白いと思うことを我慢するのは罪

digital.asahi.com 「好奇心に基づく研究こそが重要」。これは深刻で根本的な指摘だと思う。 研究に限らず他の分野でも、「好奇心」がどんどんなくなっているように感じる。その原因は、「管理主義」や「計画主義」なる、中途半端に頭がいい(悪い)人たちが…

多くの人が自殺を考えたことのある社会に未来があるのか?

digital.asahi.com 毎朝、徒歩通勤をしていると、途中でたくさんの高校生とすれ違う。みんな活気がある、とは言わないが、明らかに元気がなく落ち込んでいる、と感じる生徒はほとんどいない。しかし、その3割か4割は、「本気で死にたいと考えたことがある…

「当確」はいらない

選挙で「当確」報道ってありますよね。あれ、やめたほうが良くないですか。 どのメディアがいち早く当確を出すかを競ったりするらしいけど、なんの意味もない。 それどころか、害悪。 選挙区によっては開票が始まった瞬間に当確がでる。あるいは、現時点の開…

市民と公民

www.jstage.jst.go.jpSNSで、苅部直さんの「『市民』とは誰か」という小論を知り、読んでみた(J-StageのサイトからPDFを無料でダウンロードできる)。「市民」も「公民」も、単なる「住民」ではなく、積極的に政治活動を行う人々を指す。「公民」という言葉…