モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

平井大臣の発言が明らかにしたこと

webronza.asahi.com 今回の平井大臣の発言についての米山隆一氏の意見に完全に同意します。 平井発言は、単に「言い過ぎた」「言葉が悪かった」で済ませられる問題ではありません。 なぜなら、ここしばらくの政権では常に「忖度」や「引き立て」が問題になっ…

「仮説」的学問の意義(「エビデンス」主義へのちょっとした反論)

Facebookである研究成果の記事を投稿したら、ある方からコメントをもらった。その返信に書いたことは、僕がここ数年考えていたことなので、ここにあらためて残すことにした。(発端となった具体的な記事も、その方のコメントもここには書いていないので、初…

情報は記憶となり、記憶は思考を作る

ある本にこんなことが書いてあった。昔、ある国が、戦争プロパガンダ映画の効果がどれくらいあるのかを調査した。被験者にプロパガンダ映画を見せた後、愛国心がどれくらい強くなっているかを測ったところ、ほとんど変化がなかったそうだ。ほとんどの人は、…

自分の実力を「宣告」される時期

「ローゼンタール効果(ピグマリオン効果)」と呼ばれる心理的行動がある。 1964年春、教育現場での実験として、サンフランシスコの小学校で、ハーバード式突発性学習能力予測テストと名づけた普通の知能テストを行ない、学級担任には、今後数ヶ月の間に成績…

日本国憲法は実験であり、人類の理想である

youtu.be美しい言葉。勇気ある思想。憲法の前文、これほど優しくて力強い文章は他にない。この憲法は日本が世界に誇れるもののひとつだと思う。もちろん僕自身も、誇りに思う。「アメリカに押しつけられた憲法」と批判する人がいる。しかし、もしこれがアメ…

生の議論を公開する場を

先日、政府は、福島原子力発電所の処理水を海洋に放出する、と発表した。原発処理水の問題は、一部の関係者の間ではずっと議論されていた。その中での結論なのだろう。しかし、一般の国民にとっては、突然「海に放出」という決定を伝えられたという感じがす…

公共の場所の命名権は住民のもの

今回もFacebookの投稿から考えたことを書く。その元になったのは次の投稿だ。 良い話をひとつ。 鎌倉市は 3カ所の海岸 〈 由比ガ浜/材木座 /腰越 〉の命名権を売りに出した。 それを鎌倉銘菓 “ 鳩サブレー ” でお馴染みの豊島屋が購入。そして名付けられた…

言葉は思考を支配する

Facebookのあるグループでこんな投稿があった(個人名は伏せている)。 確かに、○○さんの言うように、セクハラよりはセクシャル・ハラスメントさらに言えば「性的嫌がらせ」という日本語を使った方が軽く流されず問題意識が高まるように思いますね。 なるほ…

クレーマーからの脱却

以前、ダグラス・ラシュコフと彼の著書"Life Inc."のことを書いた。彼はこの社会と人々の人生が、いかに「企業」に支配されているかを説き、「脱企業の社会」を訴えた。 ラシュコフが"life Inc."を世に出してから12年が経つ。彼の主張の通り、世の中は変わっ…

「えんとつ町のプペル」と自由通貨

「えんとつ町のプペル」を観た。 クリテイテイブとファンタジーの面では、間違いなく第一級の映画だ。それ故にそれほど話題になってないことに違和感があるわけだが、そのことは置いておくとして、そんな映画作品としての素晴らしさとは別に気になったのが、…

「資本論」は今こそ読むべき本

昨年から「資本論」の解説本をいくつか読んでいます。「資本論」って、仕事という人間の行為を通して、資本主義の中で失われていく人間性を取り戻すにはどうすればいいのかを教えてくれる本だったのだ、とわかりました。読みすすめるほど、腑に落ちることば…

生存者バイアス(今、無いものを見ろ)

上のイラストは、第二次世界対戦中、ナチスドイツの対空射撃を受けた連合国軍の航空機上の弾痕跡を示したものだ。このデータをもとに、軍は最初、弾痕による損傷の多い部位を優先して強化しようとした。ハンガリー生まれのユダヤ人数学者、アブラハム・ウォ…

電柱と看板

昔、学生の頃、建築学科の友人が、日本の街から電柱と看板を無くせば、海外のような風景になるのに、と言っていた。あれから数十年。電柱はかなり減ったけど、看板は相変わらず。その風景は、海外の人にとって「SF」なのだな。

物足りなくなる未来と人間の素朴な美しさ

たとえば、美術館で、まだコンピュータがない時代の手書きのデザイン画を見ると、たとえそれが人間の素晴らしい才能によって創られたものであっても、何か古めかしさを感じてしまう。そこには、当時の道具や、人間そのものの制約があるからだ。 同じように、…

正義や誠実さや真実といったものが、いかに無力なものであるかを突きつけられている

トランプ大統領の支持者たちが、連邦議会議事堂に乱入し、一時、議会が停止するというニュースが、今朝流れた。一人の女性が銃撃され、亡くなったと報じられている。この事件の発端には、先の大統領選挙で不正があったと訴え続けるトランプ大統領がおこなっ…

地に足をつけるな

"僕は学者だとか芸術家だとかいった仕事をする人は、どちらかというと浮世離れしていなければならないと思っています。片足は地面に着いているけれど、もう一方の足はどこか別の所に突っ込んでいる。それぐらいじゃないと、そもそも学者や芸術家にはなれませ…

翻訳者

どんな分野でも、それを突き詰めてやっている専門家と、まったくそのことを知らない一般人の間に、広い意味で「翻訳者」と呼べる人がいる。「翻訳者」は、外にいる人にはわかりにくい専門知識の本質を的確に理解して、それを一般人が理解でき、面白いと思え…

会下山公園を淀川長治さんが紹介したら

今日、ご紹介するのは、会下山公園という公園なんですね。この公園、1903年に作られました。1903年というと明治36年ですね。すごく古い、古い公園なんですね。実は、あの平家物語にも「会下山」という名前、出てくるんですね。私、それを知って、たいへん驚…

「途中のもの」に目をむける

徒歩通勤になってからの変化は色々あるけれど、その中でも、多くのことに関係する、少しおおげさにいうと「生き方が変わった」といえるもののひとつは、「途中」に目を向けるようになったことだと思う。 以前は、移動は、僕にとって、目的地に行くための手段…

木星と土星

今月の後半、クリスマス近辺に、木星と土星が、夕方の西空に並んで見えるそうだ。その見かけの距離は月の直径の5分の1まで近づくというから、肉眼だと「超明るい二重星」のように見えるはずだ。これだけ近づくのは「1226年3月4日の夜明け前以来」(C…

好き勝手

三十までは世間知らずで好き勝手言ってた。四十の頃は世間ズレして好き勝手言ってた。五十を過ぎ世間離れして好き勝手言ってる。

ケムール人のO君

大学時代、同級生のO君は、「わたしゃ(と自分のことを呼んでいた)、夜な夜な、ケムール人の真似して夜道を歩いてんだ。道行く人がみんな、怪訝そうな顔するのが面白いんだ」とつぶやいた。 僕たちは「アホなことすんな」と言った。しかし、O君の奇行は、何…

話が盛り上がる人、長く付き合える人

話が盛り上がるのは、 好きなものが似てる人。長く付きあえるのは、 嫌いなものが似てる人。

青臭い理想がなければ、生きるのは面白くない

2020年11月27日の毎日新聞に、こんな記事が載りました。(正確に言うと、読んだのは、毎日新聞の元記事を引用した、Livedoor NEWSの記事です) 京都大(京都市左京区)で27日、シンボルの百周年時計台記念館に学生らが登って垂れ幕を出すなどし、制止する職…

最初の一文字

文章を書く仕事では、なかなか最初の一文字を書き出せないことがあります。早くやらなくちゃ、という気持ちを、もう少し待ったほうがいい、という気持ちが抑えるんですね。それは、その言葉がまだ自分の中で十分熟していないということに、自分自身が気づい…

誰もが生きていける社会

新型コロナの影響を受けた人はすぐにでも救わなければなりません。しかし、付け焼き刃の、人気取りやガス抜きの政策では、今の危機が去っても、必ずいつかまた同じ問題がやってくるでしよう。 誰もが生きていける、そんな世の中を作るのが、最低限の政治の役…

風街ヘブン

風街。松本隆さんが半世紀前、渋谷に夢見た理想郷。それと同じものを今、神戸に感じているそうだ。そんな話を聴くと、ひとつひとつの言葉がさらにきらきらと輝く。(写真は、相楽園で開催されている「風街ヘブン」から。寺門孝之の作品)

Mさんへのメッセージ

Mさん、昨日はメッセージありがとう。5年近く住んだアメリカから離れて、もう15年以上。最近はすっかり日本の文化に浸かって、アメリカにいた頃のことをどんどん忘れていってますが、米国に長らく住んでいるMさんや、何人かの米国在住のFacebookともだち…

未来への種を蒔くプロダクション「ミライ・プロ」の提案

<以下は、2019年、ナレッジキャピタル「ワイガヤサロン」の活動の中で作成した、2025年万博に向けた新しいプロジェクトの提案書である。一部、背景を知らないと理解しにくいところもあるが、原文のまま掲載する。内容の大筋は、以前から私がやりたいと思っ…

つかず離れず

人との関係において、「つかず離れず」という距離感は心地よい。近すぎると影響を受けすぎて時に煩わしくなるし、遠すぎるとその人に頼ることができない。ただ、そういう主観的な、ある意味で自分勝手な理由だけでなく、「つかず離れず」の関係は、二人の能…