モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

森見登美彦ワールドにはまる(朗読で)

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森見登美彦

彼の高い評判、とりわけ芸術系諸氏からの絶賛が気になりつつも、その独特の雰囲気に近寄りがたく、でも近寄ってみたく、勇気を出してAmazonプライムでアニメを観てみたものの、表現のあまりの濃密さに早々と退散。彼とは縁がなかったのだ、と一度は諦めたものの、気になる気持ちは日ごとに増し、先日Amazonオーディブルで半額セールに出会うや即買い。

恐る恐る、しかし、待ちに待った気持ちで聴き始めたところ、冒頭5分で一挙に森見ワールドに吸い込まれたのである。森見の、明るい江戸川乱歩のごとき文体は認める、というより大好きなのだが、この異常な共感は書き手にというよりも、実は朗読の安國愛菜に向けられたものに違いない。彼女の変幻自在の声色は、森見の不可思議な世界観を数十倍に増幅している。

そんな負け惜しみをつぶやきながら、声に恋して輩は今日もオーディブル通勤に勤むのであった。