一年前、防衛費増税をあつかったテレビ番組を観て、Facebookにこんなことを投稿した。
心理学で「恐怖管理理論」というのがあります。
人間は、自分がいつかは死ぬ運命にあると意識すると、あらゆる誘惑に負けやすくなる、というもの。
意識的にでも無意識にでもこの種の不安を感じると、何でもいいので安心感や未来への希望を得ようとする。この性質を利用して、人々に購買行動をうながす広告もけっこうあるようです。
ただ、恐怖が強すぎると人は無意識にそれを忘れようとするので、適度な恐怖をあたえるのが効果的なんですね。
少し遠くで起きている戦争とか、少なからず多からず一定数が死亡する疫病とか。
今朝、この数字を見て、そんなことを思った。
そんな議論から、もう1年。防衛費増税は既定路線となり、メディアは日々「北朝鮮が…」「ロシアが…」と恐怖のイメージを植え付け続け、その裏で米国からの兵器購入の交渉とそのための増税計画、自衛隊の正式な軍隊化が着々と進んでいるんだろう。
もし今、選挙をやるなら、メディアは、これまで有耶無耶にしてきた政治的問題を徹底的に議論する場を作ってほしい。防衛問題だけでなく、政治と宗教、政治と金、格差・差別の問題も。
そうでなければ、与党は、たとえ選挙に勝利しても「信任を得た」なんて言えないはずだ。
どうせ選挙の後そう言うつもりだろうから、先にいっておこう。
そんな詐欺師まがいの汚い手を使う専門家が、今の政治家なのかい?