モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

アフガニスタン問題で思うこと

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中東情勢に詳しい元外交官で知人の、山中 俊之さんによる記事。

ここしばらくアフガニスタンについての報道を見ながら、何か一面的な伝え方だなと感じつつも、自身の中東に関する知識が不足しているため、何が間違っていて、何が報道されていないのかがわからない。ずっともやもやした気分だった。だから、こういう解説はとてもありがたい。

とは言え、まだよくわからないことだらけではある。少なくとも言えるのは、中東情勢は数分のニュースや数本の記事で理解できるような単純なものではない、と言うことだ。今アフガニスタンでおきていることは、そこに至る長い歴史の上で考えなければ見誤ってしまう。そのことはおそらく正しいと思う。これは何もアフガニスタンに限ることではないけれど。

そして、今回のアフガニスタンのような問題を考えるたびに重い気分にさせるのは、集団的自衛権をはじめとする軍事力行使に向かう日本の流れ。アメリカの同盟国(実質的には下部組織)として動けるようになった日本のリスクだ。

将来、アメリカ政権の一面的な考えや政治的な思惑によって、日本が他国に介入した時、それが真の平和やその地に住む人々の幸福につながるという保証はどこにあるのか。絶対的な善がないのと同じように、絶対的な悪というものがないことは、誰もが知っている。

軍事力の行使を、国際貢献や国際平和の実現だと主張する人々には、もう少し知識を身につけてから考えませんかと言いたいし、自分自身もショッキングな報道に流されず、事実を多面的に見ることを意識したいと思う。