モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

セキュリティやコンプライアンスって、結局、責任転嫁しているだけじゃないの?

愚痴です。

某大手企業の子会社から、サプライヤの利用登録をしてほしい、というメールがきました。1年以上前、一度だけ受注をしたことがある企業です。

メールに「利用登録の概要は添付ファイル(PDF)を参照してください」と書いてあるので、そのファイルを開こうとすると、パスワードがはねられてしまい、開けません。

この企業からは以前(1年以上前)、書類の開封パスワードがメールで送られてきて、「今後、書類送付時はこのパスワードを使います」と連絡を受けていました。さすが大企業は、PPAP(添付ファイル送信と同時に別メールでパスワードを送る方式)を使わないのだな、と思い、(面倒だなと感じながらも)ちゃんとパスワードはメモしたつもりでした。今回そのパスワードを入力したのですが、はねられてしまったのです。

正直なところ、こちらは個人企業ですから書類の管理を完璧にやっているとは大手を振って言えません。その後パスワードが更新された連絡に気づかなかったのだろうかと思い、仕方なく担当者にメールしてパスワードを教えてもらいました。で、書類を開くことはできました。

しかし、その後過去のメールを検索したら、どうも今回はPPAP、つまり書類添付のメールと同時に別メールでパスワードを送っていたようです。いやいや、それなら、以前のパスワードの連絡はなんだったの?(…と、やや憤慨。)


気を取り直して、とにかくサプライヤ利用登録をしようと指示のあったURLをブラウザで開くと、今度はサプライヤコードとパスワードを入力せよ、と言われました。

「サプライヤコード?パスワード?なにそれ?」

以前、何かのメールか書類に書かれていたのでしょうけど、そんなコード、すぐに見つかりませんよ。だいたい、先方が勝手に決めたコードとパスワードをいちいちこちらが記録しておかないといけないんでしょうか。定期的に仕事しているならともかく、過去1度しか仕事を受けてないし、何に使うのかもわからないのに。(…と、かなり憤慨。)

とりあえず過去のメールを再度検索し、このコードかな?というのを入力して利用者登録をしておきました。もし間違っていたら「間違ってるよ」と言ってくるでしょうから、それからまた問い合わせればいいかな、と。


で、いつも思っていたことを、今日もまた思った次第です。

今、特に大きな組織では、セキュリティとかコンプライアンスの要請のもとで色々とルールを作ってますけど、本当に社会にプラスになっているのでしょうか。結局のところそれは「責任逃れ」でしかないのでは?現場の人たちはセキュリティやコンプライアンスの担当者に責任を転嫁し、セキュリティやコンプライアンスの担当者は外注先に責任を転嫁しているだけなんじゃないでしょうか。しかもそれによって、「余計な」作業が増えて仕事の効率は悪くなり、人々の負担は増え、その結果、仕事の品質も落ちているのではないですか?

それって、なんかおかしくない?と思うわけですよ。(…と、完全に憤慨。)


「分業」「専門化」の名のもとに人々の手から離れていった仕事を、再び、それぞれの人の手の元に取り戻さなければいけないのではないでしょうか。それぞれの人が、自分自身で一番いいと思うやり方で仕事を行う。それは、自己のもつ力をもっとも発揮できるやり方であり、「自分が責任を持つ」ということでもあります。

それは「責任逃れ」の対局にある、シンプルで、自然で、「人間的」な生き方。幸福感を得る最善の道だと思うんですね。