モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

生の議論を公開する場を

先日、政府は、福島原子力発電所の処理水を海洋に放出する、と発表した。

原発処理水の問題は、一部の関係者の間ではずっと議論されていた。その中での結論なのだろう。

しかし、一般の国民にとっては、突然「海に放出」という決定を伝えられたという感じがする。判断の是非の前に、コミュニケーションの質が悪すぎるのだ。海洋に放出されたトリチウムがたとえ安全であっても、これでは一般人が不信感を抱くのは当然だ。

人間は結果だけ伝えられても納得しない。結論にいたる過程に参加することで、初めて自分ごととしてとらえられる。結論に至る前の議論から公開し、国民に伝える、ということができないものか。それは本来は国会の役目。それが機能しないのなら、マスコミが協力するか、あるいは、今ならオンラインでも議論の公開はできるはず。


噂話や印象操作はもうたくさんだ。

国民が求めているのは、地味であっても、本物の議論を見せる場。それが今ないのなら、早く作らなければならない。