モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

兵庫県知事選挙の翌日に

マスコミよりネットを信じる兵庫県民はなんて愚かなんだ。そんな批判が少なくない。

しかし、僕はそれは少し違うと思う。

今回の選挙では、SNSYoutube、知人などから様々な情報が舞い込んだのは事実。正直、何が真実かわからなくなった。だから真実が知りたかった。でも、選挙中の「中立公正」の制約があるマスメディアからは知りたい情報が得られなかったのだ。

だからみんなは真実を求めてネットに頼ったんじゃないか。あるいは、街頭で直接人物を見てその印象で判断したのではないか。(斉藤氏の語り口は穏やかで、誰かを攻撃することはほとんどない。その点、トランプ氏や石丸氏とは正反対ともいえる)

選挙の結果は別にして、これほど多くの人が選挙について考え、「自分の意思で」選挙に参加したのは初めて見た。私の知る限り、そのほとんどの人は「善意」から行動したように思う。そのこと自体は素晴らしいことでああり、これまでずっと望んできたことではないか。もちろん嘘の情報もあったかもしれない。情報を判断する力を高めるには、自分自身で考える経験を積んでいくしかない。

マスメディアは、「公正中立」について考え直す必要があると強く思う。何も語らないのが中立ではなく、さまざまな見方や意見、事実を伝えるのが中立ではないだろうか。


それぞれの人にそれぞれの思惑もあるだろう。誰にどんな政治を行ってほしいか、という希望もあるだろう。

ただ、それを考え、議論するためには、まず事実を共有することが必要だ。

しかし、事実はいまだに曖昧なままだ。事実がわかっていないことがわかった、というべきか。そこが最大の問題ではないだろうか。


今回の混乱した頭を整理するには、できるだけ客観的になって(それが難しいことは承知の上での「できるだけ」)、他の人の意見に耳を傾けてみるのもいいかもしれない。できれば様々なメディア、記事、個人の投稿に触れて。

どの人のどの意見に同意し、どこに違和感を覚えるのかを確かめながら、自分の頭で考えてみる。