モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

「資本論」は今こそ読むべき本

昨年から「資本論」の解説本をいくつか読んでいます。「資本論」って、仕事という人間の行為を通して、資本主義の中で失われていく人間性を取り戻すにはどうすればいいのかを教えてくれる本だったのだ、とわかりました。読みすすめるほど、腑に落ちることばかり。間違いなく、今、この時代に読むべき本です。

なぜ、やりがいや充実感のない仕事がはびこって、社会にとって大事な仕事をしている人たちが長時間、低賃金で働いているのか。それはマルクスの時代から変わらない(資本主義社会の)事実であり、問題なんですね。マルクスの分析は、今でも通用する、どころか、今こそ頼るべき人類の知の結晶だと思いました(それはある意味、人類が進歩していないという、情けないことでもありますが)。

精神的労働と肉体的労働が一致するのが望ましい仕事であり、それを「分業」が妨げている、という指摘も納得します。

他にも、「そうだったのか」と思うことばかり。

これまで漠然と感じていたこと、考えていたことに、大きな筋道をもらった気がします。