モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

少人数で戦っている人ほど強い

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僕が、大組織よりも、小さなグループや個人に期待するようになった理由は、少人数で取り組んでいる人たちほど「強い」ということを発見したからだ。


少人数(ときには一人)の組織で他の人に頼ることができない環境にいる人たちは、自分自身で、さまざまな問題と格闘せざるを得ない。それは辛いことだけど、日々の問題を乗り越えるうちに、自然に知識が身につき、経験が蓄積され、視野が広くなっていく。


政治も同じだと思う。「大組織の問題点ショールーム」みたいな今の与党の中では、たとえ有能な人物でも成長できず、腐っていくだろう。小グループで戦っている政治家の方が、多様な人々の意見を伝え、より間違いのない判断をしてくれる。なにより自分自身で考え、行動する人になる。そうやって苦労してきた人は、タフで、優しい。

これは逆説的な発見かもしれない。だって、本来は、たくさん人がいる方がいい仕事ができる、とずっと信じてきたのだから。でも僕は気がついた。人が多いほうがよい仕事ができるということが正しいのは、個々の人がそれぞれの能力を最大限に発揮できる環境にいるならば、とうい前提条件のもとでの話なのだ。上意下達、組織優先、「忖度」の中では、個人の能力は殺されていく。有能な人ほど、能力を捨てることになる。なんとも、もったいない話ではないか。


能力のある人々が、一人で戦う勇気を持てば、世の中は画期的によくなるだろう。そして何より、本人自身が今よりはるかにハッピーになるだろう。