モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

「ヒューマンエラー」で片付ける人にリーダーはつとまらない

bunshun.jp


この記事の表現はともかく、河野大臣がだめだと思うのは、「ヒューマンエラー」というのを、システム本体とは別の「枝葉の問題」「些細な問題」というニュアンスで発言していること。「デジタル庁がきちんとしていれば防げたヒューマンエラーだった」という表現なんか、そうですね。

そもそも、人間が作ったものについてのトラブルの原因は、すべてヒューマンエラーと言っていい。設計が悪ければ設計者のミス、素材がわるければ素材メーカーのミス、たとえ自然災害であってもそれを予見し、対応しなかった人のミス、です。すぐれたシステムとは、そうした広い意味のヒューマンエラーがおきる確率が低いシステムなのです。なお、ここでいうシステムとは機械や設備だけではなく、運用体制や社会環境など社会のしくみすべてを含みます。だからシステムと呼ぶわけで。

そういうことをわかっていない人が国民全体に影響する大プロジェクトを先導することの危うさを感じます。そんな危うさを感じるのは、河野大臣だけではないですが。