モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

「変わり者」が変わり者のまま生きていける社会

https://gigazine.net/news/20180617-cave-artists-autistic/

 

氷河期の壁画があれほど写実的だったのは書き手が自閉症だったから。今朝、そんな記事を読んだ。「変わり者」のおかげで、3万年前の人間の営みや世の中の風景を垣間見ることができるのだ。

 

人類の歴史の中で、世の中を変えるようなことや、後世に残ることをやった人たちの多くは、その時代では「変わり者」だったのだろう。「変わり者」は、他の「平均的な」人と異なる視点 や思考を持っている。だからこそ、他の人には見えないものが見えるのだ。「変わり者」にはそんな役割がある。

 

今、新しい発想や独創的な人材が求められる一方で、どんどん「変わり者」が生きにくい世の中になっている気がしてならない。教育でも仕事でも計画や管理が強化され、そこからはみ出すことへの圧力が高まっている。資本主義は世の中のいたる場所を侵食し、お金がなければ日々の生活が営めない。一見美しく、統制の取れた社会ではあっても、それは人々が望む社会なのだろうか。

 

私たちが本当に願う豊かな社会とは、「変わり者」が変わり者のまま生きていける社会なのではないだろうか。

 

そんなことを考えさせてくれたのも、3万年前の「変わり者」のおかげだ。