弱者だからこそ、卑怯なことはしない。
そうでなかったら、いいところがなくなる。
これは、糸井重里の「思えば、孤独は美しい。」にある言葉だ。
なるほどな、と思った。と同時に、何かひっかかるところもあった。
この言葉は、卑怯なことをしない生き方をしている人は弱者になりやすい、ということを裏返して言っている。
あるいは、強者になりたければ卑怯なことをしなければならない、ということを僕たちが思っている、ということを前提にしている。
それはおかしいのではないか。
卑怯なことをしない人たちが強者、とは言わなくても、すくなくとも弱者ではない世の中であってほしい。
もし今の世の中がそうではないのだとしたら、この世の中の方がおかしいのだ、と思いたい。
そんなことは虚しい理想論なのだろうか。でも、僕は、もうしばらくはあきらめないでいたいと思う。