モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

多様性を認めあう世の中なら、すべての人が幸福になれるのではないだろうか。

クーリエ・ジャポンに、幸福について、岸見一郎氏が寄稿していた。

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小確幸(しょうかっこう)」という言葉があるのだそうだ。

辞書には「小さいけれど、確実な幸福」という説明があります。もともと村上春樹がエッセイのなかで使った言葉です。


なんだか、「ささやかな幸せ」みたいなことかと思ったのだが、「その人にとっての幸福」と考えたほうがよさそうだ。岸見氏の文章を読み進めるうちに、これこそ幸福の本質なのではないか、と思えてきた。

哲学者の三木清は、成功は量的であるが、幸福は質的なものだと考えています。……成功が「一般的なもの」であるのに対して、幸福は「各人においてオリジナルなもの」であるともいっています。

価値の種類が無限にあれば、幸福の種類も無限になる。すべての人が金持ちになることは無理だろうが、すべての人が幸福を感じる世の中は実現できるのではないだろうか。多様性を認めあえる世の中であれば。

小確幸」を見出すために必要なのは、貢献感です。..... 「自分の存在、自分が生きていることが他者に貢献している」と感じられることです。


多様性が認められる、ということは、誰もが完全ではない、ということだ。そのためには助け合わなければならない。

嫉妬は、自分がやりたいことを他の人が実現することから生まれるのだから、自分ができないことをする人には嫉妬しない。むしろ、他人が自分を補ってくれることになるから、心から感謝するだろう。