モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

民主化の波を「第2の天安門事件」にしないために

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www.newsweekjapan.jp


このニューズ・ウィークの記事を読むと、中国の強硬な反日政策は、江沢民という一人の政治家の見栄と恨みに源があることがわかる。彼は、天安門事件に代表される国民の民主化の動きを封じ込めるために、愛国主義教育を強化した。それは、やがて反日政策へとつながり、ある時点で国民の一部は「自律的に」反日を訴えるようになり、おそらく中国政府でさえ制御できなくなっていったのだろう。要するに、中国の強硬な反日政策は、国民の民主化への願いの反動からおきたことなのだ。

そういう歴史に学んだ時、日本で中国を避難する人たちが、今、中国の真似をして同じ道を歩もうとしていることに、日本の政治レベルの低さを感じるし、また、この先が恐ろしい。今、全国各地でおころうとしている、真の民主政治を求める国民の波を、「第2の天安門事件」にしてはならない。そのためには、個人の信条や怨嗟で国家を動かそうとするような政治家を拒否し、私たちの未来を、国民の叡智を集めて議論しようとする者を応援することだろう。

そしてまた、統治システムが崩壊しつつある中国も、この先、政治の方向は必ず変わる。他の国々はそう考えて、中国とつきあっている。日本も、未来を客観的に見て、今、何をすればいいかを考えるべきだ。それが政治であり、政治家に求められる唯一の見識だろう。