テレビの討論をみていると、与党は「自衛隊は災害救助に貢献したではないか。それでも要らないというのか?」というが、いったい、こんな詭弁に騙される人がいるのだろうか?
自衛隊の本務が災害救助なら、自衛隊は改名して「災害救助隊」にすればいいのだ。そのほうがもっと災害救助に専念できるし、装備面でも訓練面でもより効率的に救助ができる。災害救助隊を作るなら僕は賛成する。
でも与党の本音は明らかに違うところにある。自衛隊を国防軍にしたい、と憲法改正案に書いているじゃないか。それが本音だとみんな知っているのに、なぜ言わないのか?そもそもそこに怪しさを感じる。
自衛隊の国防軍化と集団的自衛権を組あわせれば、自衛隊(国防軍)は、かなりの時間、海外に出て行く事になる。そうすると、自衛隊が災害救助に貢献する時間は間違いなく減る。つまり、今より災害救助はおろそかになる。戦場での直接の危害だけではなく、災害救助の点でも国民の安全は損なわれる。
いやいや軍事も災害救助も両方やります、というかもしれない。しかし、その前提には自衛隊員と国防費を増やすことがある。軍事費を韓国、中国並みにしようとすればGDPの2%以上、今の倍以上にしなければならない。つまり、自衛隊の国防軍化は、経済にも必ず悪影響(武器を輸出する企業以外は)を及ぼす。国民の負担はさらに増える。
それと引き換えに無くなるリスクとはなにか?集団的自衛権や緊急事態条項があれば、国民に平和と安全がもたらされるという根拠はどこにあるのか?その逆のリスクも十分考えられる。
今の自民党は、明らかに昔の自民党と違う。誤解されないように言っておくなら、僕はどちらかというと保守的な考えを持っている。保守だからこそ、今の自民党に反対する。
わかってもらえる人はいると信じます。