モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

抑圧が人の考え方を変え、世の中は息苦しくなる

digital.asahi.com 自分の感じていたことを、的確で明瞭な言葉にしてくれた文章に出会った。中村文則氏の朝日新聞への寄稿だ。中村氏の短い寄稿は、毎日の生活で、徐々に強くなっていく「息苦しさ」の正体をうまく表現してくれている。 そして格差を広げる政…

幸福は、GDPでは測れない:50年前、ロバート・ケネディが語ったこと

この週末、「シャーリー&ヒンダ」という映画を観た。歩行もままならないふたりの老女が、ふとしたきっかけで「経済成長」というものに疑問を持つ。そして、経済成長とはいったい何かを知るために、地元の大学の先生やウォルストリートの財界パーティーに「…

「次の時代に来るもの」を知り、次の時代に何をするかを考える

今朝、以前書いたブログのことを思い出した。「次の時代に来るもの」というタイトルで、これから社会に送る変化を予想した、GOODマガジンの記事'The Next Big Thing'に触発されて書いたものだ。もう3年半も前のことになる。 その記事に書かれていたのは、次…

人間の理性は感情に勝てない(場合もある)

上の絵は、錯覚(錯視)の代表例だ。AとBの色は実はまったく同じ。でも、人間の目には、Aが濃く、Bが薄く見える。「AとBはまったく同じ色だ」と知った後でも、やはり同じ色には見えないから、こんなに不思議な事はない。解説によれば、Bのマス目は円柱の影に…

岡本喜八監督「肉弾」が教えてくれたこと

今日、いつもより早めに自宅に帰って、なにげなくテレビをつけると、岡本喜八監督を取り上げた番組をやっていた。岡本監督が、今、若者の間で再評価されているという。岡本喜八、と聞いて僕が思い出すのは、大学生の頃見た「肉弾」だ。 大学生として京都に住…

社名に込めた思い

先日、ある短いインタビューを受けた。「どんな価値観をもっているか」について話してほしいいうことで、思いつくまま話をしたのだが、その流れの中で、うちの会社の名前の由来を話していた。 内の会社の社名は、XOOMS(ズームス)という。映像制作がメイン…

安保賛成派の言ってることって、逆じゃないの?

安保法制の是非について、さまざまな視点から議論すること自体はいいことだ、と僕は思う。でも、中には明らかに誤解、というか、受け手をミスリードする意見もある。とくに感情に訴えようとするものは、怪しい。安保法制のような重要な意見は、より冷静に、…

民主化の波を「第2の天安門事件」にしないために

抗日戦勝記念式典は、いつから強化されたのか?www.newsweekjapan.jp このニューズ・ウィークの記事を読むと、中国の強硬な反日政策は、江沢民という一人の政治家の見栄と恨みに源があることがわかる。彼は、天安門事件に代表される国民の民主化の動きを封じ…

自衛隊は「国際救助隊」になれ!

【安保関連法案】議論は「神学論争に見える」 清谷信一氏に聞くwww.huffingtonpost.jp 軍事ジャーナリストの清谷信一氏の指摘に、僕は同感だ。この記事にかかれている自衛隊の現実ーーーーー自衛隊の「軍事力」不足ーーーーーは、外部から指摘されるまでもなく、現場に…

僕が安保法制に反対する理由

僕は、今回の安保法制に強く反対する。その理由として、法案が違憲であるから、政府の独裁的なやり方が気に入らないから、平和主義を貫くべきだから、といったことはもちろんある。しかし、僕にはもっとリアルな危機感がある。ただ、その危機感の正体を分析…

憲法は国民の理想像

よい政治とは「勝ち負け」の対極にあると思う。尊敬できる政治家とは、ひとりよがりの決断を「強いリーダーシップ」だと誤解している人ではなく、すべての人に耳を傾け、可能なかぎり「Win-Win」をめざす努力をする人だ。国民が心から賛同できる理想をかかげ…

「政治のことを語るのはやめておこう」と思う社会は、なにかがおかしい

今、日本は、さまざまな問題に直面している。それら個別の問題はそれぞれ重要で、問題のとらえ方や解決策について異なる意見をもつことは、ある意味で健全だと思う。「その問題の、どこが問題なのか」を議論していくうちに、何を評価基準にすべきなのかとい…

クロが死んだ日

クロが死んだ。今朝、オフィスで取った電話のむこうで、妻がそう言った。ああ、ついにその時が来たんだーーーーー。覚悟はしていた。それでも僕は、オフィスの椅子に座ったまましばらく動けなかった。 - クロは、この数ヶ月、日に日につらそうになっていた。クロ…

伊坂幸太郎「3652」

伊坂幸太郎のエッセイ、「3652」を読んでいる。日曜日の新聞で文庫本化の広告を見て、「これは読まねば!」と神の啓示めいたものを感じて、Amazonで購入したものだ。 そう書きつつ、実は伊坂幸太郎の小説は「ゴールデンスランバー」「ラッシュライフ」 (注)…

「できない」と言うこと

「それはできません」ーーーーーーーーーーー。今まで、この言葉に何度となくであってきた。会社のスタッフ、仕事を依頼しているパートナー、私的な相談相手。そのたびに、失望し、落ち込み、時にはいらいらしたり、怒りさえ感じることもあった。 なぜ、そんなに簡単に…

白も黒も。

なんだか年末から風邪をこじらせたようで、今年は元旦から布団の中。「寝正月」というと聞こえがいいですが、新年のスタートからなんだかなー、という感じです。今日、ちょっと具合が良くなったので、見かねた家族が湊川神社に初詣につれていってくれました…

「僕たちは『研究』している」って最強の言葉だと思う:「はっぴいえんど」が教えてくれること

年末、NHK BSで放送された「はっぴいえんど」の番組を見た。彼らの2枚目のアルバム「風街ろまん」を録音した経緯を、細野晴臣、松本隆、鈴木茂のメンバー3人へのインタビューを挿入しながらたどる、という内容だった。(ちなみに、「はっぴいえんど」のも…

子どもを大切にしない社会に、未来はないと思う

先日、高校の同級生の集まりがあった。そこで神戸で小学校の先生をしている友人から「赤ちゃん先生」について教えてもらった。 最初は「赤ちゃんが先生になる」という発想が意外すぎて、「へー、そんなのがあるの」くらいの反応しかできなかった。その後ネッ…

ぼやけるしあわせ

ひとは豊かな社会を作ろう、という。 でもよく聞いてみると、どんな社会が豊かななのかは、ひとによって違う。ひとは平和な社会を守ろう、という。 でもよく話してみると、どんな社会が平和なのかは、ひとによってさまざまだ。ひとと話せば話すほど、知りた…

【再掲】個人情報保護法なんかいらない!(創造力を萎えさせる施策への危惧)

下の文章は、3年以上前に別なブログに書いたものだ。この時危惧していた問題が、今、新たに、より深刻な問題として僕たちに襲いかかろうとしている。今、「情報の保護」の名のもとで行われようとしていることは、人々の自由な思考や行動を押さえつけ、創造…

データはすべてを教えてくれない

クーリエ・ジャポン2013年11月号の特集「そして『理系』が世界を支配する。」は、大きなインスピレーションを受けた。センセーショナルなタイトルはともかく、個々の記事について賛成・反対といった単純な意見や、好き・嫌いといった感想ではなく、もっと複…

分野の罠

カレーライスとハンバーグとラーメン、一番おいしいのはどれ...?仲間と議論するには面白い質問かもしれないが、誰もが納得する客観的な答えはないだろう。例えば、「うまいラーメン」と「まずいラーメン」なら、まあ大方の意見は一致する。しかし、「うまい…

季節と暦

少し前のことになるが、モリサワ文字文化フォーラムを聴講した。今までも何度か参加させてもらったが、毎回、知的な刺激をもらえるたいへん良質のイベントだ。今回のテーマは「和歌に詠まれた四季」。講師は冷泉家の第25代当主為人氏のご夫人、冷泉貴美子さ…

寄り道と人生について

この春、生まれて初めて(そしておそらく人生で最後になるだろう)東京大学の入学式に参列した。ハリーポッターの世界のような、秘密の儀式めいた雰囲気が面白かったが、正直に言うと、壇上に立った人たちの話はたいして印象に残らなかった。日本が今、様々…

コンサルタントっていう職業、必要ですか?

コンサルタントという職業に疑問がある。今までろくな人に出会ったことがない。例えば、もう10年ほど前、起業を考えていた頃に「起業塾」なるものに参加したことがある。その時、歴史ある某上場企業出身の経営コンサルタントに事業のアイデアや進め方を相…

3日坊主でいいじゃないか

はっきり言って、僕は3日坊主だ。日記帳に書き込むのは最初の数日だけ。ダイエットを始めてもすぐ挫折。本を買っても読み終わる前に飽きてしまう。いつも「これは素晴らしい!」「これしかない!」と勢い込んで始めるのだが、やり始めると熱が冷めて、他の…

9歳の子ども、人生の意味と宇宙について語る

Facebookのシェアで知ったこの動画、一目見て、この9歳の子ども(と呼んで良いのだろうか)に圧倒された。この子がどんな子どもで、何をやっているのかはまったく知らないが、この動画だけで十分だ。子どもを未完成の大人としてみるのではなく、大人にはな…

プロトタイプの効用

明日が納期なのに、まだ半分もできてない。徹夜は必死。もちろん助っ人も投入しなければ。色々気になるところはあるが、細かいところは目をつぶって、とにかく間に合わせるしかない!よくある制作現場の風景ではないだろうか。(うちの会社だけではないと思…

脱企業の社会〜ダグラス・ラシュコフ "Life Inc."

自身、小さな企業を経営する身ではあるが、「経営者」と言う言葉にはずっと馴染めないでいる。売上や利益、雇用と言った「企業的なもの」と、個人としての生き方や価値観の間に、何か大きな溝があるように思える。それをどのように解決すればよいのかがはっ…

「TACHIBAフリー」が世の中を変える

以下は、関西ネットワーク・システム(KNS)のメンバーズコラムに寄稿した原稿である。以前書いた「立場という怪物から逃れる生き方」が下敷きになっているが、僕の仕事観をまとめるよい機会になったと思うので、その一部をこのブログにも載せておくことにし…