モノオモイな日々 Lost in Thought

過去の覚書、現在の思い、未来への手がかり

雑感 2016年10月

10.5

映画「君の名は。」、ヒットしたことだけでなく、ヒットの仕方が素敵だと思います。おくればせながら新海監督の過去の作品も観て、ますます。
これからも(大きなヒットを狙わせようとする周りにかまわず)新海監督らしさを貫いてほしい!

「君の名は。」が「風立ちぬ」超え 大ヒットのワケは:朝日新聞デジタル




10.5

現在のPKOがどんなものなのか、少しわかった気がする。武力組織を派遣するのは、イベントや災害救助にボランティアとして参加するのとは違う。
ボランティアなら仲間のことだけ考えていればいい。人々を助けることに集中すればいい。
一方、武力派遣で考えるべきは、まず敵のことだ。そうでないとやられてしまう。
「敵」が本当に悪いやつなら、叩くしかない。いざという時は殺す、ということだ。その覚悟と許可がないのなら、自衛隊員は玉虫色の政治の被害者でしかない。

南スーダンの自衛隊を憂慮する皆様へ〜誰が彼らを追い詰めたのか?(伊勢崎 賢治) | 現代ビジネス | 講談社(1/4)

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雑感 2016年8月〜9月

8.8
Maker Faire Tokyo、楽しかった!
子供の頃の夏休みのような、作って、見せて、楽しもう!という感覚。「仕事」や「遊び」という言葉では表せない純粋な好奇心。それって、ある種の「快感」ですね。

展示を手伝ってくれた、 桑野 和之 (Kazuyuki Kuwano)さん、 山本 顕弘 (Akihiro Yamamoto)さん、ありがとう!そして来場いただいた方々にも感謝です。(車での東京往復は、少し疲れましたが笑)



8.10
『我々は“富”の定義に知識、自然資源、人間の能力などを加えて、より幅広いものにしなければなりません。そして同時に“富”をより公平にシェアすることを学ばなければなりません。これができれば、社会が一体になることに何の制限もなくなります」』

(0ページ目)ホーキング博士、ついに狂ったようにまくし立てる! 「今すぐ大聖堂を建設せよ」「トランプ支持者は低レベル」




8.11
元町に移って3週間。ポートアイランドの時は、ほぼ一日中オフィスの中にいましたが、ここでは気分転換に外に出てみよう!という気になります。というか、気分転換の誘惑が多すぎる笑。
それぞれ個性ある店に入ると自然に会話が生まれるし、やっぱり、人の営みがある場所って、いいな。
元町、ますます気に入った!



8.12
関西にいた人間として、グリコ森永事件は永遠のミステリー。この小説をきっかけに、あらたな展開がないだろうか、なんて空想してしまう。
ところで『関西の新聞記者というのは、政治や経済のネタでは東京に敵わないぶん、事件取材にすさまじい執念を燃やすんです。』って、関西人の役割を指摘してるなあ。新聞記者に限らず、こっちにいるなら、オフロードでこそ意味がある。中央ばかり向いてる関西人なんて魅力ないような

グリ森事件の「真犯人」を追い続けた作家が辿り着いた、ひとつの「答え」(平井 康章) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)


8.12
今まで、たけしの言葉には何度もハッとさせられてきました。それは彼が人間の先入観や錯覚を、身近な言葉で指摘してくれるから。

ビートたけしが安倍政権の道徳教育を真っ向批判!「道徳を守れないお前らが道徳を語るな」「日本の道徳観は単なる郷愁だ」|LITERA/リテラ




8.16
近頃ますます、世の中は「強く言う者が正しい」という風潮が強まっていると思います。おそらく実感している以上にそうなっているのではないかと。

その背後に、本来自分で考えるべきこと、やるべきことを丸投げしてしまっている個人にも責任があると思います。
そして、市民やジャーナリズムが批判することに対して「批判する」人も増えているように思います。一生懸命やっているのになんで文句言うんだ、って。
それこそ丸投げなんだけど、本人は気づいていません。



8.17
「理想の組織はSMAP」と言っていた時期がある。けっこう本気で言っていた。SMAPは、グループとして第一線で活躍しながら、それぞれのメンバーが違った個性を発揮してやはり第一線で活躍してきた。その組織と個々を両立する姿が、仕事や生き方の理想形に思えたからだ。

最近の「事件」によって、マネージャーという、重要な「もう一人のメンバー」が注目され、表に立つ戦略実行者だけでなく、裏で支え、指揮する戦略立案者も同じくらい重要なんだ、とあらためて認識した。

このように、SMAPの行動から「仕事のやり方・生き方」を学んできた僕としては、グループはなくなっても、これからも「お手本」となる活動を続けてほしい、と心から思う。



8.18
先日参加したMaker Faire Tokyo 2016。神戸に戻った後、参加の記念に、と会場で買ったMaker FaireのTシャツがないことに気が付きました。他のブースを見て回る間にどこかに置き忘れてしまったようです。

MFTは多数の来場者がいたので諦めていたのですが、先日Maker Faire事務局から参加お礼のメールが来たので、返礼を兼ねて、だめもとでTシャツのことを聞いてみました。

そうしたら今日、「ありました」という返信メールが!なんと、うれしいサプライズです。

こうやって、小さな忘れ物が見つかるのもMaker Faireらしい、と素直に感激しています。

Maker Faire、ますます好きになりました。



8.25
A元町に来てから食事にはまったく困らなくなった反面、食事にアルコールが加わることも増え、仕事的にはどうかと思つているが、クリエイティブな先人たちはドラッグとかアルコールがつきものだったようなので、そういうのもプラスになるよう、修養を重ねようと決意しつつ、飲んでいます。
さあ、帰って仕事だ!
brief escape before night work. Cheers



8.27
昨日は、DojoCon Japan 2016に参加させてもらいました。熱気と活気がいっぱいで、とても楽しかったです。
バーチャルドローンの展示では、特に、子どもと一緒に来られた、お母さんの方々に楽しんでもらえたのが良かったです。
(しかし、展示が忙しかったので、他の展示を見たり、写真を取る時間がなかったのが、うれしい後悔。)



8.29
この問題、なんだかモヤモヤしたものを感じてきましたが、本質はこの記事の主旨の通り、今の社会で機会の平等が実現されているのか、ということではないかと思います。

その問題は、女子高生だけでなく、すべての女性や学生、高齢者、転職・起業組、すべてに共通しているのではないだろうか。

「「貧困とは、努力が報われないこと。生まれたときから、機会が平等でないこと。どんな家に生まれても、努力するための基礎がある、スタート地点には平等に立てる社会を目指すために、子どもの平等を社会全体で考えること。いまの日本には、その視点が欠けていると思うのです」

https://www.buzzfeed.com/kotahatachi/behind-nhk-hinkon?utm_term=.hmyx1oX0d#.jewxpRw6n



8.30
声高に、一方的に、あいつらは敵だ!と誰かが叫ぶ時は、疑ってみたほうがいいと思っています。彼らは、ただ敵を作りたいだけなんじゃないかって。多くの人たちはそれに、だまされているんじゃないかって。

『私たちは報道の真意やプロパガンダというものに対し、もっと敏感で批判的であるべきなのです。』

真実を知るのは簡単なことではないけれど、だからこそ、安易で短絡的な答に同調してはいけない、と自戒しています。
無料では途中までしか読めませんが、読む価値がある記事だと思います。

特集:イスラム危機3.0 | クーリエ・ジャポン



8.31
HTC Viveの3Dお絵かきアプリ、Tilt Brushの画面キャプチャ。

ほんとうに「落書き」みたいに描いたものだけど、逆に、こういう適当さはCGアプリで表現するのは難しいので、新鮮な驚き。
「VRはクリエイション・ツールである」という主張を、体感で理解した気がします。


8.31
「目につくところに積読コーナーを作っておけば、否が応にも目に入ります。そのたびに「自分はこういうことに興味があるのだ」「こういうことを知りたがっている」と深層心理に刻み付けることで、あなたの感覚は研ぎ澄まされ、新鮮なひらめきが生まれてくることでしょう。」
超ポジティブ思考!でも、勇気づけられる(^^);

"積ん読" は読書家の証!? 東大教授に学ぶ、"積ん読" ほんとうの価値。 | Study Hacker



9.1
ポケモンGOは特殊なケースだとしても、日本は、組織側から見れば、個人に対して過保護すぎ、個人側から見れば、組織に身を委ねすぎだと思う。
いつまでたっても、子ども扱い。だからいつまでたっても、誰かがやってくれる、自分の責任じゃない、悪いのは『親』だ、などと考えている。

組織が、クレームを恐れて守るためにやっていることが、逆にクレーマーを増やしているように思えて仕方がない。

ポケモンGO禁止令で考える日本企業に優秀者が来ない理由 - WirelessWire News(ワイヤレスワイヤーニュース)



9.2
石破氏は、政治家の中では、自他共に認める安全保障の専門家。こういう人がもっと発言してほしい。そうすれば国民の理解は深まるだろう。結果ありきの議論じゃなく。

なお、発言に、自衛隊=軍隊という暗黙の前提があるのは気になりますが。

石破氏「シン・ゴジラは全然、リアルじゃない」:日経ビジネスオンライン



9.5
亡くなって初めて、その言葉に耳を向ける自分が情けない。
戦争を体験した人々の言葉は、後世の人々にとつて貴重な財産。それを無視する人間がいるのなら、いったい何を恐れているのか。

永六輔さん追悼報道について、ピーコさんが指摘した気になるメディアの現実(篠田博之) - 個人 - Yahoo!ニュース




9.12
この記事、自分の体験と重なるところも多く、その背景が少しわかった気がする。
僕が米国に滞在していた時は、仕事でもプライベートでも、"I'm sorry..."という言葉を聞くことはほとんど無かったように思う。

代わりに、職場では、たとえば、約束が守れなかったり、不測の事態が起きた時は、相手から"My apologies." という表現を聴くことが多かった。(もちろん、相手が自分の非を認める場合には、だけど)

そのapologyが、「「大義や信義を守るために徹底的に弁明する」が原義」とは知らなかった。相手も、そういう感覚で使ってたのかな。
欧米(僕が知っているのは米国だけだが)では、「この問題の再発を防ぐために、我々はどうしたらよいのでしょうか?」と、まるで当事者と一緒に幽体離脱するような感じで話しかける必要がある。」、という記事の主張は、体験を思い出しながら、妙に納得。
要するに、おきてしまったことの責任者を明らかにする(つまり、謝罪)より、おきてしまった問題の解決策を探る(すなわち、提言)ことが、彼らにとっての「反省」なのだ。そうとわかると、彼らが、日本人的に謝らなくても、そんなにストレスにはならなかった。
一方、最近、日本でも謝らないヒトが多くなった気がするのだが、背景に思想がないし、問題解決を探ろうということでもないので、自国の方がはるかにストレスが溜まる。

と書きながら、実はそんな理性的な分析は後付であって、日本人同士だと、まず誤れよ!と反射的に思ってしまう。。。というのは、日本人として、どうにも変えられないようだ。

反省の色は何色?|スティーブ・モリヤマ ここがおかしい「ニッポン神話」 | クーリエ・ジャポン




9.13
いわゆる、暗号通貨の話。

暗号通貨にかぎらず、現代のイノベーションに共通するキーワードは、「民主化」だろう。
民主化」は、既得権益を持つ組織にとっては、手に入れた楽園を壊されることを意味するから、彼らは表向きはイノベーションを歓迎しながらも、本音では「ニューウェーブ」の到来を極力抑えようとする。

イノベーションを阻害する最大の要因は、技術力でも資金でもなく、既得権益の抵抗だ。

もし国がイノベーションを本気で興そうと思うなら、まず、市民に機会と力を与えることだ。権力をもっていない人々は変化に対する障壁がないし、変革へのモチベーションも強い。自由な発想や行動を抑えこむ、不自然な「外圧」に囚われることもない。

そんな「民主化」ができる国とできない国の間に、10年後、大きな差がつくと思う。

Neha Narula: The future of money | TED Talk | TED.com

    • -

技術力も資金もあるが民主的でない、既得権益の塊の共産党が指導する中国では、イノベーションは起きないと思われますか?

    • -

◯◯先生、それについては2つ意見があります。

ひとつは、もちろん「国威発揚」的なイノベーションは国主導でやったほうが、集中的な投資ができて効率的だと思いますが(例えば宇宙開発やスパコン開発)、グローバルな社会実装にまでつながるもの、すなわち世界の大半に影響を与えるレベルのイノベーションについていえば、一国主導で生まれたものが世界のスタンダードになるのは難しいと思います。

これからのイノベーションは良くも悪くも、瞬時にグローバルに展開されるでしょうし、これからはグローバル市場でなければイノベーションにならない、とすれば、国家主導のイノベーションというのは、実装段階で壁にぶつかると思います。

もう一点は、中国の国民レベルでいえば、共産党に支配されて動いているというより、自分の利益中心で動いているのではないか、ということです。これは自分の経験の範囲内のことでしかありませんが、彼らから「国のためにやっている」みたいなことを聞いたことはほとんどありません。しくみとして国家の支配が強いとしても、常に「抜け道」を見つけ、自分が得するように、個人の意志で、よく言えば、個人としてクレバーに活動しているように思います。日本のように、国が決めたから従う、という発想は弱いように思います。

つまり、逆説的な意見に聞こえるかもしれませんが、現状、日本人より、中国人の方が個人のパワーを発揮できていて、個人のマインドとしては「民主化」しているようにも思うのです。



9.15
「善悪や正邪とは別に、『本音』と『建前』という座標軸が現れた時、無条件に『本音』を神聖視する考え方が力を持」ち、「『露悪的な人間ほど信用できる』という倒錯が生じ」ています。
「感動」するわたしたち──『24時間テレビ』と「感動ポルノ」批判をめぐって / 前田拓也 / 社会学 | SYNODOS -シノドス-



9.16
お金とは信用である、というのはなるほどと思いました。
付け加えるならば、大事なのはストックではなく、フローだと考えます。いくら溜まったかではなく、どれくらいアクティブに動いているかではないかと。



9.16
脳神経科学的には、人間は歳を取るほど楽観的になるのだそうだ。一方で、社会的には、歳を取るほど責任やプライドが大きくなって「いい加減な」行動は取りにくくなる。

その相反は仕方がない部分もあるけど、特にこの国の場合は、後者に縛られすぎている人が多いのかもしれない。
もうすこし、「はちゃめちゃ」な大人がいてもいいよね。

堀江貴文はなぜ、本音だけの強い生き方ができるのか 『本音で生きる──一秒も後悔しない強い生き方』|要約の達人 from flier|ダイヤモンド・オンライン




9.18
結果論じゃない。過去の様々なテクノロジーの発展を知っていれば予見できたこと。聡明な人々にはわかっていたはず。
それでも、実行できない日本の構造。
http://business.newsln.jp/news/201608272133020000.html



9.20
javascriptの'&&', '||'とは何か?、についての、「目からうろこ」。
「【expr1 && expr2】
・expr1 を false と見ることができる場合は、expr1 を返します。
・そうでない場合は、expr2 を返します。」
「【expr1 || expr2】
・expr1 を true と見ることができる場合は、expr1 を返します。
・そうでない場合は、expr2 を返します。」
最初、何言ってるのかわからなかったけど、たしかに、こう定義すると、expr1/expr2が真偽値の場合、見慣れたANDとORになるわ!
javascriptの&&, || って、深いものだったのね。
堀江貴文はなぜ、本音だけの強い生き方ができるのか 『本音で生きる──一秒も後悔しない強い生き方』|要約の達人 from flier|ダイヤモンド・オンライン



9.25
共感するところが多いオピニオン記事でした。
アートフェスにかぎらず、一般のイベントでも、行政プロジェクトでも、地方は、中央や海外から有名な人を呼んでくることに目を向けすぎではないか。しばしば、そんなふうに思ってきました。
なぜなら、そこから地元民が受け取るメッセージは、「私たちは遅れている地方なのだから、進んでいる中央に教えてもらう必要がある」、あるいは、「この地方の人たちはリテラシーがないから、誰でも知っている人を呼んでいるのだ」、というものだからです。
この記事にかかれている通り、「中央から有名人を呼んでくるイベント」は、中央ー地方の主従関係、ヒエラルキーを強め、その地方の、まだ見出されていない役割や可能性を破壊するものになっているかもしれません。
そして、敏感で能力のある人たちは、そのヒエラルキーの上に行くには、やはり中央に行かなければだめだ、と感じるでしょう。
皮肉なことですが、「地域おこし」のために行ったイベントが、「地域衰退」を早めていることになっていないでしょうか。

アートと地方の危険な関係〜「アートフェス」はいつまで続くのか?(貞包 英之) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)




9.26
こういう風景を見た他の国がどう思うか、なんて考えもしないのだろう。
この人たちが自衛隊スクランブル発進を増やしているんじゃないの、と僕は思うけど。

自民、演説中に立ち上がり拍手=野党「異様な光景」と批判-所信表明:時事ドットコム



9.27
北方領土憲法改正に利用されようとしていることは、最近の動きからも感じられる。
政策をセットでしか選択できない「定食政治」的思考から抜け出すことが大事。国民として、憲法改正は他のことと引き換えに考える問題ではない、と肝に銘じておこう。

「だから私はTBSを退社し、この一冊を著した」~永田町を震撼させたエース記者の回想(平井 康章) | 現代ビジネス | 講談社(1/5)



9.29
先日観た映画「聲の形」。全編を通じて「ぽつぽつ」とした感じで聴こえてくる、心に浮かんだ曲をそのまま書き留めたような、控えめだけど存在感のある音楽が印象的だった。
その音楽を作った牛尾憲輔ってどんな人だろうと思っていたら、いつもiPhoneに入れて聴いているagraph、その人だった。
http://natalie.mu/music/news/195532


9.30
人間の能力の中で、もっとも大事な能力を言葉で表すなら、それは感受性ではないかと思う。

頭の良さとか、優しさとか、コミュニケーション能力とか、実行力とか、そういういろんな能力の礎じゃないだろうか。感受性って。

http://numbers2007.blog123.fc2.com/blog-entry-13323.html

抽象的・主観的な誘導に騙されてはいけない

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ここ数年(今の政権になってから)、同じ「事実」を見ているにもかかわらず、こうも正反対の結論をだせるものなのか!?と驚嘆し続けてきました。屁理屈とか詭弁、といったレベルではなく、まったく異なる、文化、時代の人同士が通訳無しで話しているような錯覚さえしてくるほどです(錯覚じゃないのかもしれませんが)。「異種格闘技戦」でも、最低限、同じ土俵で戦うためのルールはあります(「猪木vsアリ」は例外)。

こういう状況ではそもそも議論など成立しませんので、いちいち「暖簾に腕押し」的な不毛な反論をするのはあきらめました。まったく正反対の結論があっても、それはそれでいったん受け入れて(あるいは無視して)、自分の意見を主張するのに時間を費やしたほうがまだましだと考えたのです。

しかし、中には見逃してはおけない「主張」もあります。それは、内容が偏っているものというより、一見、具体論・客観性を装っているが、実は抽象論・主観の押し付けになっているものです。論理的な意見に見せかけながら、実は人間の感情的な弱点を利用して狡猾に誘導するタイプです。こういう「意見」は、伝染性があり、他の人への影響が大きいので、許すわけには行きません。


たとえばこれです↓。

www.landerblue.co.jp



この筆者の意見を僕なりにまとめると、「美術系・芸術系の人の意見は、いつも抽象的・理想論である。このため、現安保法制反対派(そもそも「そっち方面」などという、非常に抽象的で侮蔑的な趣きのある書き方をしておられますが)になるのだ。具体的・現実的に考える人なら、現在の安保法制に賛成するはずだ」というものです。

あまりにひどい!

これは、あきらかに根拠のない誘導です。しかも、「理想的・抽象論 vs 現実的・ 具体論」という、人間のプライドに関わる感情に訴えているところが、狡猾です。

しかも、この記事を読むと、けっして美術系・芸術系の人たちだけを言っているのではなく、「現安保法正反対派は、抽象的・理想論である」という逆の命題が、それとなく伝わるような書き方をしているところが、さらに狡猾です。



百歩譲って、安保法制賛成派が「具体的で現実的」であるなら、次の質問に、具体的に回答して欲しいと思います。

・現在の安全保障上の「仮想敵国」、すなわち、日本に攻撃を加える可能性のある「敵」はどこの国・組織なのか
・どの部分を「集団的自衛権」をつかって米国に守ってもらうのか。
・どのような法整備、あるいは、同盟国との条約締結が必要なのか
・米国の合意はどこまで得られているのか
・守ってもらう条件として、日本は米国にどんな貢献をするのか
自衛隊にはどのようなリソースー装備・人員がいるのか
・そのリソースは現在の自衛隊で十分なのか。
・不足するとすれば、拡充するための費用はどれくらいいるのか。
・その費用は、どの財源からまかなうのか
・そもそも、先日おきたような、海外での一般市民へのテロ行為といった危険は、憲法改正や安保法制で防止できるのか?



まだまだ質問したいことはありますが、「具体的・現実的」とは、これらのことについて、少なくとも自分の案をもっているということでしょう。

そういうことも考えず、「憲法を書き換えて、集団的自衛権と緊急事態条項を運用すれば、国家・国民は安全になる」などと言うのは、これこそ究極の抽象論です。



そもそも、戦後70年は現在の憲法・政治システムでやってきたわけですから、現在の憲法と昨年夏以前の安保体制の方がデフォルト、すなわち「現実」です。現実にあるシステムを変えようというなら、明確な根拠が必要です。

「取り巻く環境が変わった」などという、これまた抽象的・感覚的な根拠(にはなっていませんが)で思考停止にしておいて、後は一般大衆の感情を操作して誘導、などという、某広告代理店の手法のまねはやめてください。

まずは、安保法制の前提となっている「取り巻く環境」の具体的・客観的な証拠を述べること。議論はそこがスタート点です。その前提もないのに「現実的・具体論」とは言えないでしょう(先に言っておくけど、もし「北朝鮮がミサイルを発射した」ことが取り巻く環境の変化というなら、ミサイルを止めるのに、集団的自衛権や緊急事態条項をどのように適用すればいいのかを述べてね。)


以上のようなことにいっさい触れていないこの記事が、「現安保法制賛成派のほうが現実的・具体的」と述べるのは、あまりに暴論です。

この人の記事のほうがよほど抽象論であり、この人こそ「そっち方面」と呼ばれるにふさわしいと思います。

雑感 2016年7月

6.30
小池百合子氏が立候補したのは、ちょっと面白い出来事です。
それにしてもこのブロガー議員、しがらみがない感じがして、なかなかいいな。

「自民党」と「都議会自民党(自民党都連)」の関係を、小池百合子氏の出馬表明から考えてみる | 東京都議会議員 おときた駿 公式サイト


7.3
ベンガジレポートが示すのは、インターネットが客観性を犠牲にしているということ。
インターネットのもつ闇の部分。より多くの情報にアクセスできるようになった一方で、より偏った情報しか手にしていない、という矛盾。
Benghazi Report Shows the Internet Is Killing Objectivity | WIRED




7.3
Yahoo! JAPANビッグデータレポート」チームによる参議院選挙予測。
現代は「長いものには巻かれろ」ですか。。。少なくともワクワクするような未来ではないな。

ビッグデータが導き出した第24回参議院選挙の議席数予測 - ビッグデータレポート - ヤフー株式会社


7.3
テレビの討論をみていると、与党は「自衛隊は災害救助に貢献したではないか。それでも要らないというのか?」というが、いったい、こんな詭弁に騙される人がいるのだろうか?

自衛隊の本務が災害救助なら、自衛隊は改名して「災害救助隊」にすればいいのだ。そのほうがもっと災害救助に専念できるし、装備面でも訓練面でもより効率的に救助ができる。災害救助隊を作るなら僕は賛成する。

でも与党の本音は明らかに違うところにある。自衛隊国防軍にしたい、と憲法改正案に書いているじゃないか。それが本音だとみんな知っているのに、なぜ言わないのか?そもそもそこに怪しさを感じる。

自衛隊国防軍化と集団的自衛権を組あわせれば、自衛隊国防軍)は、かなりの時間、海外に出て行く事になる。そうすると、自衛隊が災害救助に貢献する時間は間違いなく減る。つまり、今より災害救助はおろそかになる。戦場での直接の危害だけではなく、災害救助の点でも国民の安全は損なわれる。
いやいや軍事も災害救助も両方やります、というかもしれない。しかし、その前提には自衛隊員と国防費を増やすことがある。軍事費を韓国、中国並みにしようとすればGDPの2%以上、今の倍以上にしなければならない。つまり、自衛隊国防軍化は、経済にも必ず悪影響(武器を輸出する企業以外は)を及ぼす。国民の負担はさらに増える。

それと引き換えに無くなるリスクとはなにか?集団的自衛権や緊急事態条項があれば、国民に平和と安全がもたらされるという根拠はどこにあるのか?その逆のリスクも十分考えられる。

今の自民党は、明らかに昔の自民党と違う。誤解されないように言っておくなら、僕はどちらかというと保守的な考えを持っている。保守だからこそ、今の自民党に反対する。

わかってもらえる人はいると信じます。

「もやもや」を大事に――災害から参議院選挙を考える / 永松伸吾 / 災害経済学 | SYNODOS -シノドス-



7.4
WIRED Vol.17で翻訳した「完全食:ソイレントの夢」が、ウェブで公開されました。

翻訳後、自分でもソイレントを体験したいと思いたち、'Fatty's Dream'と名づけたDIYソイレントを「開発」して、しばらく食べて(飲んで)いました。その時は確かに、体重も減ったし、快調だった気がします。

なにより、自分のレシピを作るのは、味にこだわる料理的要素と、栄養価のバランスを取る実験的要素の組み合わせで、なかなか楽しいのです。

ロッカーの中で眠っている「きな粉」を探して、もう一度ソイレント生活をやろうかな。。。。あの頃より◯kgは確実に重くなってるし。

完全食:ソイレントの夢 « WIRED.jp





7.4
改憲や軍事化には消極的だけど、経済・産業支援や政治の安定性を考えるとやっぱり自民党がいいんじゃね?と思っている人が少なからずいる。

でも僕は、今回の参院選自民党が負けた方が、今後の経済・産業支援や政治の安定性は、より良くなると思う。これはほぼ間違いない。

他国に対して抑止力が必要だと考えるのなら、同じように自国の政権に対する抑止力も必要なはず。その抑止力が、野党の存在意義であり、憲法の意味なのだ。

やっぱり自民党に投票しようと思っているあなたに知ってほしい7つのこと | POST



7.5
「たしかに有効求人倍率は上がったが、就職率はさほど上がっていない」というデータもあるようです。

たとえば政治家があることを主張した時、その主張がデータとして裏付けられているのか、それが嘘ではないにしても一面的な見方ではないのかをチェックし、意見するのが、ジャーナリズムやシンクタンクのひとつの役割だと思います…。このデータはどうなんでしょうか?

そして、もし、政治家がまやかしのデータと詭弁で国民を欺いているなら、政治家という職業上、汚職や倫理の欠如などよりも、はるかに悪いと僕は思う。

「有効求人倍率の改善」に隠れた実態:My Opinion



7.5
昨年11月の記事。政治の思惑より、まずは一般市民のリスクを減らすよう、最低限の情報開示、注意喚起を行う必要があるでしょう。

今、ある国へいくことのリスクがどれくらいあるのか、僕をふくめて多くの人はわかっていないと思います。そのリスクがどれくらい高まっているのかも。

それもまた、政治への無関心から来る弊害かもしれません。

ISIS、「日本人を虐殺する」



ここ数年、日本のマスコミの大好きな話題が「対中国の空自スクランブル発進が増加」ってやつですが、これって、「安倍政権になってから」スクランブル発進がどんどん増えてます、ということですよね。

つまり、今の政権が「抑止力」だと言ってやってきたことが、すべて裏目で、逆にリスクが高まっているという仮説も成り立つわけです。

いえ、そういう僕の仮説が間違っているかもしれないので、一度政権を変えてみて、スクランブル発進回数がどうなるか見てみたいですね。

それと、現在、日中の防空識別圏は重複する領域があることも知っておかねばなりません。つまり、スクランブル発進はかなり恣意的に運用できる部分もあるのですね。

加えて、日本語では数は少ないですが次のような記事もあります。

以上、けっして中国の肩を持つわけではありませんが、重要な判断をするためには、情報の正確性を少しでも担保しなければと思ってのコメントです。将来、後悔しないために。

空自機が「レーダー照射」=「挑発行動」と非難-中国国防省:時事ドットコム



7.6
映画監督・伊丹万作が70年前に書いた文章。これまでにも何度もシェアされてきたものですが、ここ数年の僕の考えの、拠り所のひとつです。

伊丹万作が教えてくれるのは、「私はだまされていた」というのは言い訳にはならない、ということ。「だまされるということ自体がすでに一つの悪である」ということ。

そして、ある一線を超えれば、自分も「だます側」になってしまうかもしれない、ということです。

この文章を読んで同じ過ちを繰り返したら、伊丹万作に申し訳ない。

伊丹万作 戦争責任者の問題



7.6
(たまには理系ネタを笑!)先日FBで教えてもらったこの本、すごく面白かったです。

昔、仕事でアメリカに駐在してしばらく経った頃(2000年頃?)、この本の後半で紹介されている「フュチュラマ」の放送が始まりました。で、このアニメに一目惚れしたんですね。毎回ビデオに取って、英語の勉強を兼ねて見てました。
もっとも、細かい言葉は聞き取れないし、ストーリーやギャグの背景も十分把握できないのですが、なぜか魅力的だったんですね。

今回、その謎が解けました。あのアニメの制作者は数学オタク、というか、数学者と言ってもいいほどの素養があるクリエイター集団だったんですね!
いや、数学はさらにわからないことだらけですが、数学を背景にした脚本が独特の雰囲気を創り出していて、そこに他のアニメとは違う魅力を無意識に感じていたのだろうと思います。

そういう目で、このアニメをもう一度観てみたい!そして、こういう映像を作りたい!…と思わせてくれた本です。
数学者たちの楽園 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち/サイモン・シン/青木薫 - 紙の本:honto本の通販ストア



「今の政界で一番必要な人材は、政治のプロである必要はないんです。みんなの気持ちを本当にわかって、素直に、ひたむきに政治の世界に取り組んでいこうと。そういう人材が今、必要なんです」(小沢一郎

小沢氏は、マスコミが悪いイメージを作った代表だと思う。
彼には政権を担える経験があるだけでなく、言うことは芯が通っているし、厳しさと柔軟さ、情熱をあわせ持つ。(世間のイメージと違って)弱者へのまなざしがある。

そして、小沢氏が政権に入れば、中国との中は改善するんだけどな。中国で歓待される数少ない日本の政治家でもある。
youtu.be



7.6
首相は「民進党共産党はまったく政策が違うじゃないですか」と連呼していますが、本来の右翼なら「反安倍」「反安保法制」で、左翼と意見が一致するほど、現在の政権は異質です。それ以外の政党はすべて結束しても不思議ではない。

僕は、現在の与党vs野党の構図は、右翼vs左翼ではなく、宗教政治vs民主主義だと考えています。
「右傾化」に違和感 新右翼の鈴木邦男さんに聞く|高知新聞



7.8
今、「ヴァーチャル・リアリティ」のちょっとした記事を翻訳しているのですが、なかなか日本語にするのが難しく、しっくり来ません。なぜだろう?と考えてみると、そもそも「ヴァーチャル」って日本語で何?というところから、曖昧な気がしてきました。
「ヴァーチャル・リアリティ」は、日本語では一般に「仮想現実」と訳されますが、「ヴァーチャル」と「仮想」というのは、ちょっと違うような気がしてくるのです。
「仮想」というと、仮のもの、擬似、偽物というイメージがありますが、英語の「ヴァーチャル」はもっと踏み込んで、現実に取って変わるもの、現実と同等のもの、というニュアンスがあるような。つまり、現実と対比するものではなく、もともと現実を増強するものという意味がある感じがします。
そのようなことを考えると、新しいテクノロジーが出てきた時に、それをどんな言葉で表現するかはとても大事なことに思えてきました。言葉によって、いい・悪い、善・悪の先入観ができてしまって、いったんできたイメージから、なかなか離れられないからです。
そして、政治も同じかも、と思いました。そもそも「安全保障」とか「立憲主義」とか「民主主義」という言葉は、社会に正しく「翻訳」されているのだろうか?って。(おいおい、結局、政治の話かよ?って笑)


7.8
これって、一種のヘイトスピーチじゃないの?根拠薄弱すぎ。
なぜ美術系・芸術系の人ってそっち方面が多いのか | More Access! More Fun!

7.8
たまたまひどい投稿を見たので、書きました。
抽象的・主観的な誘導に騙されてはいけない - モノオモイな日々 Lost in Thought


これは、たかだか県議の伝聞発言なので、割り引いて考えるべきだと思いますが、政権が、(補正)予算をちらつかせて、地方自治体や地方議員を萎縮させていることが伺えます。

実際のところ、与党に反対したら予算がこなくなる、補助金が無くなる、と恐れている地方自治体は多いのかもしれません。

もしそうなら、政権政党への支持・不支持とは関係なく、必要なことに必要なリソースをあててくれる、健全な国政に一刻も早く変えなければいけないのではないですか?

お金を武器に脅しをかける政権に対して、はっきりモノをいうのが、本当に独立した地方自治体です。ただ「お金にぶら下がっている」自治体よりはるかに魅力的だし、市民も誇りに思えるでしょう。

本当にがんばっている自治体は、たとえ一時的に国にいじめられたとしても、それ以上に市民が応援します。

今回の参議院選挙の結果から判断するに、沖縄、鹿児島、福島、岩手には、そんな独立の気概を持った市民が多いのだろうと思います。

【スクープ!】「自公候補が負けたら長野県は補正予算でいい思いはできない」と安倍総理が発言!?自民党長野県議による極めて「悪質」な脅し発言が明らかに! | IWJ Independent Web Journal



●●さんの多くの意見に賛同しますが、とりわけ、「選挙は今やマーケティング競争」になっているという意見に同感です。このことに、もっと多くの人が気づいて欲しいと思います。

舛添問題に火をつけてパナマ文書疑惑や甘利氏の収賄への矛先をかわすことも、なんとなく隣国が危険だ、このままでは侵略されるという印象をあたえることも、人心掌握のスキルに長けた広告代理店がバックについていれば、いとも簡単です。政党や政策を選ばせることが、その辺にある商品やサービスを買わせるのとかわらなくなっています。資本主義の中ではジャーナリズムも営利企業の一つなので、広告代理店の言いなりです。

もちろん騙すことは罪ですが、騙される方もまた罪だと思います。「知らなかった」は言い訳にならないのです。一方で、間違いは、正すことができれば罪ではありません。それが逆になってしまっていることが今の日本だと思います。「変なこと言って叩かれるのは嫌だから黙っていよう」って思う人がいかに多いか。

この状況を変えるには、それぞれの分野の「気づいた人」が勇気を出して知を共有しあうことだと思います。間違っていれば誰かが修正してくれます。それは恥ずかしいことではなく、むしろ賢くなることです。

個々は非力でも、それぞれが知っていること、考えていることを表に出し、共有することで、より確かな意見になっていき、嘘や誘導に勝てるはずです。

集合知は、ネット時代の市民の最大のツールだと思います。



7.9
1年前に書いたブログです。この一年、考えは変わるどころか、ますます確信は強くなりました。

選挙に行く前に考えてほしいんです。目先の経済や雇用は、自民や与党がこれ以上議席を増やしても大して変わりません。もしかしたら社会保障や障害者、女性参画のような分野はは野党が増えた方が良くなるかもしれません。

しかし、自民がこれ以上増えれば、日本の軍事化と政治の独裁化は間違いなく進みます。それは国民の負担とリスクを増やすだけ、と言うのが僕の意見です。
一時の感情に流されず、多様な意見が届き、議論できる政治のバランスを保つのが、大多数を占める普通の市民にとってもっとも賢明な選択ではないでしょうか
僕が安保法制に反対する理由 - モノオモイな日々 Lost in Thought



7.10
もし僕にとってのパワースポットがあるなら、ここ。元気が欲しいときに来る場所。(京都・加茂川にて)
If there is a "power spot" for me, it might be here 'cause I often come here when I need to be energized.




7.11
選挙後の日本の政治を、海外ではどう伝えているか。NYTimes。
国民よりジャーナリストのほうが「鈍感」なのは、日本くらい
http://www.nytimes.com/2016/07/11/world/asia/japan-vote-parliamentary-elections.html?_r=1



7.12
もうこれを訴えるのも疲れてきたけど。。。。

どんなに頭のいい人でも、どんなに良心的な人でも、正しい情報が与えられなければ、正しい(というか、より良い)判断はできない。
その根幹を担うのが、メディア。
よい政治は、よいメディアと表裏一体。(もちろん、その逆の言い方もできる)
デーブ・スペクターが選挙報道について鋭い一言 正論だ!の声が – grape [グレイプ] – 心に響く動画メディア




7.12
今日、勉強になったこと。視界と視野の違い。
そういえば、「視野の狭い人」とはいうが、「視界の狭い人」とは言わない。
視野は自分の意識で広げられる、ということですね。
視界と視野の違いとは〜視界と視野の違いを解説



7.17
昨日の第一回シンギュラリティシンポジウム、当初の予想以上に、たくさんの方々に参加いただきなかなか盛り上がりました。お越しいただいた皆さま、ありがとうございました!

ナレッジシアターで開催できるなんて一生に一度の経験!‥と、思っていたら、某先生は次は1月にやる、とか言ってたような気がします‥笑。
真面目な話、今回開催できたのは、ボランティアで運営を手伝っていただいた、いつもシンギュラリティサロンに来てくれる方々、阪大、京大、会津大の学生のみなさんたちのおかげです。ただただ感謝です。ありがとうございました!



7.18
「警察官による黒人射殺で始まった負の連鎖に『個人的には、これは銃規制の問題というより、私たちの心の問題だ。国民として、人間として、ともに生き、支え合わないといけない。そうせずにこの狂気の沙汰が続くと、私たちは確実に人間として腐敗していく』」

中東、ヨーロッパ、アフリカ、アメリカ。各地から日々届くニュースを見て、まだ「アジア・日本(の問題)は別」と考えているとすれば、それは「狂気の沙汰」の一歩手前まで来ているということかも、と考えてしまいます
また警察官ら3人射殺される アメリカ・ルイジアナ州、終わらぬ負の連鎖(UPDATE)



7.23
ケヴィン・ケリー氏の講演。

未来を知りたければ、あらゆるテクノロジーを、いったんembrace=抱きしめてみること、というのは同感。自分で体験してみないと、良さも悪さもわからない。中には体験できないこともあるけど、本を読んだり、体験した人の話を聞いて、近づくことはできる。

これは、原発からポケモンGOまで同じだと思う。


7.27
<「闘争」がどれほど活発化しようが、最後は「協働」しないと人間は生き延びられないからです
我々全員が「弱者」であり、「弱者」を生かすのがホモ・サピエンス生存戦略だということです>
環境が変われば、誰もが「弱者」になり得る、ということを忘れないようにしたい。
なぜ弱者を抹殺してはいけないのか? Yahoo!知恵袋の回答が秀逸すぎる - ViRATES [バイレーツ]


7.27
10年ほど前、 水野 五郎 (Gorou Mizuno)さんたちと作った「映像の教科書」。今でも公開されている、というのは嬉しいことです。
ところで、この「教科書」、もともとウェブのスペシャルコンテンツとして制作したもので、その報酬はもちろんいただいたのですが、けっこう好評だったこともあって、その後、書籍として出版されました。ところが、書籍の方は、著作権料も報酬も一切もらえないどころか、名前すら出ず…。

ウェブ制作の時点で、著作権を譲渡する契約になっていたらしいです。

映像制作の教科書を書きながら、著作権には疎かった!「教科書」を書く仕事が、自分にとって「教科書」になりました、というオチ(笑)
PIMOPIC GUIDE|映像編集のソフトウェアEDIUS(エディウス)の総合サイト




7.29
社会の根本的な問題に対する指摘だと思います。
東京女子医大医療事故 未然に防げなかった要因は「日本の社会」 | 高橋秀和

他国に対する抑止力が必要なら、自国の政権に対する抑止力もいるだろう

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改憲や軍事化には消極的だけど、経済・産業支援や政治の安定性を考えるとやっぱり自民党がいいんじゃね?と思っている人が少なからずいる。
でも僕は、今回の参院選自民党が負けた方が、今後の経済・産業支援や政治の安定性は、より良くなると思う。これはほぼ間違いない。

(追記:歴史から学ぶとするなら、およそ独裁に近くなった政治は市民にとって良からぬ方向に行く。それを防ぐには、別な視点・思想をもった人たちも政治に参加させるしかない。それが現在の民主主義の基本的な考えだろう。
また、現実的な話をすれば、そもそも一般的な政策をすすめる上で、与党はこれ以上の人数は必要としないはずだ。まだ議席が欲しいのは、議席の3分の2を占めなければできないことをやろう、と考えていることは誰にだってわかる。)

他国に対して抑止力が必要だと考えるのなら、同じように自国の政権に対する抑止力も必要なはず。その抑止力が、野党の存在意義であり、憲法の意味なのだ。


sealdspost.com

「自分の考え」って、本当に自分の考えなのか?

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wired.jp


今、世界中で「2極化」が進んでいるように思います。でも、自分の考えだと思っていることって、本当に「自分の考え」なのだろうか。そもそも「自分の考え」って何なのだろう?

大きな軸を失った社会では、与えられる環境や情報次第で「自分の考え」はどうとでもなると言える。

だから、今、メディアの役割は大きいと思う。

自衛隊が国防軍になれば、災害救助に貢献できなくなる

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synodos.jp

テレビの討論をみていると、与党は「自衛隊は災害救助に貢献したではないか。それでも要らないというのか?」というが、いったい、こんな詭弁に騙される人がいるのだろうか?

自衛隊の本務が災害救助なら、自衛隊は改名して「災害救助隊」にすればいいのだ。そのほうがもっと災害救助に専念できるし、装備面でも訓練面でもより効率的に救助ができる。災害救助隊を作るなら僕は賛成する。

でも与党の本音は明らかに違うところにある。自衛隊国防軍にしたい、と憲法改正案に書いているじゃないか。それが本音だとみんな知っているのに、なぜ言わないのか?そもそもそこに怪しさを感じる。

自衛隊国防軍化と集団的自衛権を組あわせれば、自衛隊国防軍)は、かなりの時間、海外に出て行く事になる。そうすると、自衛隊が災害救助に貢献する時間は間違いなく減る。つまり、今より災害救助はおろそかになる。戦場での直接の危害だけではなく、災害救助の点でも国民の安全は損なわれる。

いやいや軍事も災害救助も両方やります、というかもしれない。しかし、その前提には自衛隊員と国防費を増やすことがある。軍事費を韓国、中国並みにしようとすればGDPの2%以上、今の倍以上にしなければならない。つまり、自衛隊国防軍化は、経済にも必ず悪影響(武器を輸出する企業以外は)を及ぼす。国民の負担はさらに増える。

それと引き換えに無くなるリスクとはなにか?集団的自衛権や緊急事態条項があれば、国民に平和と安全がもたらされるという根拠はどこにあるのか?その逆のリスクも十分考えられる。

今の自民党は、明らかに昔の自民党と違う。誤解されないように言っておくなら、僕はどちらかというと保守的な考えを持っている。保守だからこそ、今の自民党に反対する。

わかってもらえる人はいると信じます。